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Japanische Klassiker mit Furigana

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にじゅうしんぞう

二重心臓

夢野 久作

Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

「ウーム。自然そういう事になるね」

「ところがその足跡の主が這入って来て、出て行ったのが、お話の通り二時以前としますかね。雨が降り出してから帰った形跡はないのでしょう」

「ウム。ない」

「それから呉羽嬢が居たのが二時頃としますとドチラにしても二時以後は呉羽嬢がタッタ一人、轟氏の傍に居た事になります。そうすると二時頃までピンピンしていた轟氏を殺したものは絶対に呉羽嬢以外には……」

「アハハハハ。イヤ。名探偵名探偵。その通りその通り。寸分間違いない話だが……そこが探偵小説と実際と違うところなんだよ。つまり君がアンマリ名探偵過ぎるんだ」

「……名探偵過ぎるって……」

「つまり君はアンマリ考え過ぎているんだよ。犯人の目星はモウ付いているんだからね。寝呆けた小娘の眼で見た事なんか相手にせんでモット常識的に考えんとイカン」

「常識的と云いますと……」

「まあ聞き給え。こうなんだ。呉羽嬢は無論そんな真夜中に起きて、そんなに盛装なんかして九蔵氏の部屋に這入った覚えなぞ、今までに一度もないと云い張るんだ」

「それあそうでしょう」

「女中の市田イチ子の奴も、今になって考えてみますと何だか、自分の眼が信じられないような気がします。