Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にじゅうしんぞう

二重心臓

夢野 久作

Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

それを見送った若親分は……ほんとに済まない事をした。俺の顔ばかりでなくお前たちの顔まで潰してしまった。俺はモウ決心を固めているのだからこの際何も云うてくれるなと云って乾児の中の一人に自分の席を譲り、その場で、お別れの酒宴を初めました。

……一方に柳仙夫婦の一軒屋へ生蕃小僧が忍び入って、夫婦と女中の三人を惨殺し、家中を引掻きまわして逃げて行ったのは、ちょうどその暁方の事だったそうです。ところで生憎か仕合わせかわかりませんが、その時に柳仙の手許に在ったお金はお小遣の余りの極く少しで、銀行の通帳や貴重品なんかは見付の町に在った心安い貯蓄銀行の金庫に預けてありましたので、お金以外の品物を決して盗らない事にしている生蕃小僧にとってはトテも損な稼ぎだったのでしょう。ところが、それとはウラハラに久蔵若親分はステキに、うまい事をしてしまいました。多分柳仙の家に残っていた印形を利用するか何かしたのでしょう。それにしてもドンな風に胡麻化したものか知りませんが、当然、その娘のものになる筈の何万かの財産と、かなり大きな生命保険を受取ると、そのまま行衛を晦ましてしまったものだそうです。