Japanische Klassiker mit Furigana
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ひとのみのうえ
人の身の上
小川 未明
Lesen Sie 人の身の上 (ひとのみのうえ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.065 Zeichen · 5 Bildschirme
お花は、その時分叔父さんの家に雇われていました。まだ十七、八の女中でありました。小学校へいっていたたつ子は、毎日のように叔父さんのお家へ遊びにいっていました。叔父さんも、叔母さんも、たつ子をかわいがってくださいましたから、ほとんど、自分の家も、かわりがなかったのであります。
叔父さんの家には、お花のほかに、もう一人お繁という女中がおりました。年はかえって一つか二つ、お花よりは少なかったかもしれませんが、よく働いて、よく気がついて、気の短い叔父さんの気にいりでありましたけれど、どういうものかお花は、よくいいつかったことを忘れたり、また、晩になると、じきに居眠りをしましたので、よく叔父さんから、小言をいわれていました。
「もっと、気をしっかりもたなければならんじゃないか。」と、叔父さんにいわれると、
「はい……はい。」といって、さすがに、顔を赤くして返事をしましたが、すぐ、その後から忘れたように、物忘れをしたり、夜になると居眠りをはじめました。
これにひきかえて、お繁のほうは、なにからなにまで、よく気がつきました。それでありますから、よく叔父さんにも、叔母さんにも、かわいがられていました。