Japanische Klassiker mit Furigana
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にんげんソーセージ
人間腸詰
夢野 久作
Lesen Sie 人間腸詰 (にんげんソーセージ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.648 Zeichen · 43 Bildschirme
それからその尻を嗅ぎ嗅ぎ毛唐の野郎がくっ付いて行って仕事を初める。町が出来る。鉄道がかかるという順序だ。善い事でも悪い事でも何でも、皮切りをやるのはドッチミチ日本の女だってえから豪気なもんだよ。まったく思いがけない処でヒョイヒョイ天草女にぶつかるんだからね」
「ヘエ。そんな女は、おしまいにドウなるんでしょうか」
「それアキマリ切っている。その中に世界の丸いことがホントウにわかって来ると、そこで一人前の女になって日本へ帰って来て、チャンと普通の結婚をするんだ。又……それ位の女でないと天草では嬶に招び手が無い事になっているんだから仕方がない」
「嫁入道具に地球儀を持ってくようなもんですね」
「まあソンナもんだ。だから天草には、世界の丸いことがわからないと洋行出来ないナンテ意気地の無い女は一匹も居ないんだよ」
あっしは余計な恥を掻いたんで赤くなっちゃいましたよ。それでもイクラか安心するにはしましたがね。
ですから亜米利加へ渡る時には相当、落付いておりましたよ。仲間の奴に……大工と左官とで、植木屋の六の親子も入れて十四五人ぐれえ居りましたっけが……そんな連中に基隆で買った七十銭の地球儀を見せびらかして、日本の小さい処を講釈して聞かせたりして片付いておりましたがね。