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Japanische Klassiker mit Furigana

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かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

Lesen Sie 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.178 Zeichen · 159 Bildschirme

Aozora Bunko

そこでこっそり出かけて行った。ところが裏木戸の辺りまで行って見ると、太夫元の勘兵衛と山岸主税とが、自分のことについて話しているではないか。そこで、彼女は側の空店の中へ、素早く入って身を忍ばせ、二人の話を立聞きした。その中に勘兵衛が無礼の仕打ちを、主税に対してとろうとした。

(どうで勘兵衛は遅かれ早かれ、妾が手にかけて殺さなければ、虫の納まらない奴なのだから、いっそ此処で殺してしまおう)

あやめは心をそう定めた。

で、手練の独楽の紐を――麻と絹糸と女の髪の毛とで、蛇のように強い弾力性を持たせて、独特に作った独楽の紐を、雨戸の隙から繰り出して、勘兵衛の首へ巻き付けて、締めて他愛なく殺してしまった。

(これで妾の一生の大事業の、一つだけを片付けたというものさ)

もっと苦しめて殺してやれなかったことに、心外さこそは覚えたが、殺したことには満足を感じ、彼女は紐を手繰り寄せ、懐中へ納めて様子をうかがった。

すると小屋から人が出て来るらしく、主税が急いで立ち去った。

そこであやめも空店から走り出し、主税の後を追っかけた。

主税が自分を両国広小路の、独楽の定席へ訪ねて来たのは、自分が主税の袖へ投げ込んだ独楽の、秘密を聞きたかったに相違ないと、そうあやめは思ったので、主税に逢ってそれを話そうと、さてこそ主税を追っかけたのであっ