Japanische Klassiker mit Furigana
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こうえんのはなとどくが
公園の花と毒蛾
小川 未明
Lesen Sie 公園の花と毒蛾 (こうえんのはなとどくが) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 18.574 Zeichen · 38 Bildschirme
それで男は、毒が身体にまわって、なんでも死にそうだといいますが、私は、黒い百合の花に触れたのではないかと思います。」と、みつばちは答えた。
このとき、あちらでは、にぎやかな音楽の響きが起こっていました。なにかの催し事があるとみえるのです。
一方に悲しむものがあれば、また、一方に楽しむものがある。それが、この世の中の有り様でした。このとき、こちらに、ぞろぞろと歩いてくる人たちがありました。それは、みつばちが、先刻いった学者たちの一行であります。その中の白い洋服を着て、眼鏡をかけた一人は、とこなつの花の咲いている前に歩み寄りました。
「やあ、こんな花がここに咲いているのは珍しい。このとこなつは、高い山にあるとこなつです。」と、ほかの人々を顧みていった。
「どうして、こんなところに咲いているのでしょう。」と、その一人がたずねました。
「まれにあることです。風か、なにかで、種子が飛んできたのですね。」と、白い洋服の男は答えました。そして、手をさし伸べて、とこなつの花を根もとから引き抜きました。
鳥が、くわえてきて、ここに植えた、花の運命も、ついに終わりがきたのであります。