Japanische Klassiker mit Furigana
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ふゆのちょう
冬のちょう
小川 未明
Lesen Sie 冬のちょう (ふゆのちょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.971 Zeichen · 6 Bildschirme
おまえさんたちの知らない、いろんなちょうを見たよ。おまえさんが、美しくないというのでは、けっしてないが、それは、美しいちょうがたくさん飛んでいた。人間は、花よりも、かえって、ちょうちょうといって、ほめそやしたものだ。ちょっとおおげさだが、空中いっぱいちょうだといってよかったんだ。」
「まあ、そんなに、私たち、ちょうばかりだったのですか。そして、そんなに、人間に愛されたのですか。」と、女ちょうは目をまわすばかりおどろきました。
すると、がまがえるは、冷静な調子で、語りつづけました。
「おまえさんは、どう思う。そんなにちょうがたくさんいて、どの圃にも、どの花壇にも、いっぱいで、みつを吸うばかりでなく卵を産みつけたとしたら。たちまち、若木は坊主となり、野菜の葉は、穴だらけになってしまう。そうなってもちょうをきれいだなどというのは、ただふらふらしている遊び人だけで百姓や、また草木をかわいがる人間は、そうはいわない。一滴からだについたら、死んでしまうような殺虫剤で、朝から晩まで、ちょうの後を追いまわしたものだ。おまえのお母さんや、おまえさんが、子供の時分に殺されなかったのは、よほど、運がよかったのだ。