Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme
松若 あい。よく知ってるね。
左衛門 吉助かたで吉坊に聞いて来た。
お兼 あの話の首尾はどうだったの。(鉄砲を塀にかけ、獲物をかたづける)
左衛門 まるでだめだ。きょうはさんざんな目にあった。朝から山を駆け回ってやっと雑鳥が三羽だろう。それから吉助の宅に寄ったが、あのやつずるいやつでね。わしが強く出ると涙をめそめそこぼして拝み倒そうとするのだよ。それでいてこっちが優しく出ようものなら、ひどい目にあわせるのだからね。全くこの辺の百姓は手に合わないよ。(着物を着換え、炉のそばに寄る)
お兼 それでどういう話になったの。
左衛門 正月までに払わなければこっちはこっちの考えを実行するからそう思えときめつけてやったよ。そしたら吉助がまっさおになったよ。おふくろはすがりついてことわりをするしね。吉也までそばで泣きだしたよ。
お兼 まあかわいそうではありませんか。も少し待っておやりなさいな。あの宅でもほんとうに困っているのでしょうから。
左衛門 どうだか知れたものではない。わしはあの吉助が心からきらいなのだ。腹の悪いくせにお追従を使って。この春だってそ知らぬ顔で宅の田地の境界を狭めていたのだ。