Japanische Klassiker mit Furigana
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はつたびのだいぼさつれんれい
初旅の大菩薩連嶺
木暮 理太郎
Lesen Sie 初旅の大菩薩連嶺 (はつたびのだいぼさつれんれい) von 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.508 Zeichen · 19 Bildschirme
開いた口が塞がらないとはこの事だ。聞けば二人は怪我の功名で焼山部落に出で、途中まで送られて前夜の九時頃宿に着いたのだという。オヤオヤ何のこった、自分が迷子で二人に案じられていようとは。
今日は天気もよくない上に、半端なので逗留と決し、浅井君は薬学校の先生だけに草の根を掘るに忙しく、武田君は主人を相手に地名の穿鑿に耽ったが、予期した程の収穫はなかった。猟師でないから土地に精しくないのは止むを得ない。唯だ雁ヶ腹摺に就ては、自分等の考えていた山とどうも違うようなので、よく訊ねて見ると、大ガレの北にある茅処の山即ち川グルミ沢の頭がそれに当っているらしい、これは初耳であった。黒岳山は単に黒木と呼ばれているようだ。農商務省地質局発行の甲府図幅に無間平嶺とあるのは、湯ノ沢峠に当っている。然し真木でも焼山でも其名は知らないという。大倉高丸は正しい。そして木賊山とあるものは白谷ノ丸に、其北の雁ヶ腹摺山は黒岳に相当するらしく、初鹿野山とあるものは、真木川や奈良子川の水源との関係、及び吹切へ続く尾根への工合などから考えて、大峠東の雁ヶ腹摺山に外ならぬものと推察される。