Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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べっぷおんせん

別府温泉

高浜 虚子

Lesen Sie 別府温泉 (べっぷおんせん) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.339 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

二

海岸の風光を台なしにした埋立地にも別荘が建ったままで未だ買手のないものが多い。海地獄の熱湯を引いた新別府の土地株式会社というものも出来ておる。これもあまりはかばかしくないようだ。不景気風に吹きまくられて湯の都の発達もちょっと小頓挫の形にある。

別府市と温泉、地獄の散在しておる附近の村との連絡が思わしくないようである。これは温泉地一帯を別府市に編入して一つの行政区域にしたいものである。各地獄の遊覧に一々料金を取るが如きも廃止したいものである。これも個人の有になっておるために不便である。大別府を建設するためには第一着手としてこれ等は市有とすべきであろう。

二

午前六時に眼ざめて顔を洗ったばかりで、飯も食わずに自動車に乗って、私は五里の山里を由布院村へと志した。亀の井主人油屋熊八氏東道のもとに、日名子太郎氏、満鉄の井上致也氏、大阪毎日別府通信所の本条君と共であった。

鶴見の山背を越える頃になると由布の峰がポカリと現れはじめた。豊後富士の称があるだけあってその尖峰が人の目をひく。富士なれば、誰かの絵で見た扇をなかばたたんで倒さに立てたような景色であった。その富士をうしろにして展望すると、すぐ天の一角に海を見て、佐田の岬、佐賀関あたりがほうふつと見える。