Japanische Klassiker mit Furigana
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そうせいき
創生記
Lesen Sie 創生記 (そうせいき) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.374 Zeichen · 24 Bildschirme
惜しくてならぬ。浮いて来い! 浮いて来い! 真実ならば浮いて来い! だめだ。)
これでもか、これでもか、と豚に真珠の慈雨あたえる等の事は、右の頬ならば、左の頬をも、というかの神の子の言葉の具象化でない。人の子の愛慾独占の汚い地獄絵、はっきり不正の心ゆえ、きょうよりのち、私、一粒の真珠をもおろそかに与えず、豚さん、これは真珠だよ、石ころや屋根の瓦とは違うのだよ、と懇切ていねい、理解させずば止まぬ工合いの、けちな啓蒙、指導の態度、もとより苦しき茨の路、けれども、ここにこそ見るべき発芽、創生うごめく気配のあること、確信、ゆるがず。
きょうよりのちは堂々と自註その一。不文の中、ところどころ片仮名のページ、これ、わが身の被告、審判の庭、霏々たる雪におおわれ純白の鶴の雛一羽、やはり寒かろ、首筋ちぢめて童子の如く、甘えた語調、つぶらに澄める瞳、神をも恐れず、一点いつわらぬ陳述の心ゆえに、一字一字、目なれず綴りにくき煩瑣いとわず、かくは用いしものと知りたまえ。
「これは、あかい血、これは、くろい血。」ころされた蚊、一匹、一匹、はらのふとい死骸を、枕頭の「晩年」の表紙の上にならべて、家人が、うたう。