Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちよこ(さん)

千世子(三)

宮本 百合子

Lesen Sie 千世子(三) (ちよこ(さん)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.906 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

でも私は貴方にどうおつとめなさいとか斯うして御覧なさいとかっては云われませんからねえ。

第一貴方の御両親がどんな方だかだって知らないんですもの。

「じゃあやっぱり私は今まで通りの気持で居なけりゃあならないんですかねえ。

ほんとうは私の両親の考えやなんかがそんなにわかって居ないんですよ私に――

「そんなら貴方、今度お帰んなすった時に丁寧に親切にそして器用にお両親の頭をのぞいて御覧なさるといい、

きっと何かの結果のある仕事ですよ、

私は貴方が少しずつでもお両親に近づける様になるにきまってると思います。

ろくに二親の考えもしらないで居て近づけないのなんのかんのってったってまるで食べずぎらいみたいじゃあありませんかほんとうに。

二人は何ともつかない笑声をたてた。

「でも若し頭の中に恐ろしいものが居るのを見つけたらどうでしょう。

そうしたらほんとにまあ私はどうだろう。

肇はいかにも先を見すかして目の前に恐ろしいものでも見た様な声で云った。

「それがやっぱり分って居ないからなんですよ、

実の生みの親で気の狂った人ででもなければどっから見てもどっからのぞいても恐ろしいものなんかの有ろう筈は有りません。