Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよこ
千世子
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子 (ちよこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 83.104 Zeichen · 164 Bildschirme
「でも今のところは出来ない、毎日こんな風をして居るんだからこの次の日曜に目黒に行って気分がわるくならなけりゃあ少し位つめてもいいけれ共……」
「ほんとうにそうだっけ、でも見たとこでは何ともないもんだから……」
こんなまとまりのない知れきった様な事を御丁寧に話し合って居るのがつまらなくってしようがなかった。椅子の後に頭をぶっつけながら、
「何か面白い話はない? 一寸も張り合いがないじゃあないの、こんな事話し合って居たって……」
「そうさネ……」
「それはそうと今日一体何曜?」
「今日? どうして忘れたの? 木曜ですよ!」
「じゃこの次の日曜まではじきネ」
「そうらしゅうござんすネエ、あしたは金曜でその次は土曜で……」
Hが向うを向いたまんま笑いながら云う。
「貴方のは十八番ですわネエ、ろくでもない」
「口下手な方が尊いんですよ」
「でもはなしかが女にはありませんわ」
「ほんとうにそう云えばそうだが……ちっと妙だナア……」
あんまりおどけて居たんで笑をつまみ出された様に「ハッハッ、ハッハッ」と調子をつけて笑った。
衿を合わせながら入って来た母親は二人をつかまえて北海道の話をし始めた。