Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はんしちとりものちょう
半七捕物帳
岡本 綺堂
Lesen Sie 半七捕物帳 (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.208 Zeichen · 30 Bildschirme
「そうか」と、半七は考えた。「そんなことがあるのか。おらあちっとも知らなかった。土地のことだけに重兵衛は眼が早えな。その辻占売りの娘というのは容貌がいいんだな。年は十六七……。むむ、間違げえのありそうな年頃だ。名はなんというんだ」
「おきんというんだそうです。親分も何かお考えがありますか」
「まだ確かなことは云えねえが、少し胸に浮かんだことがある。まあ無駄足だと思って、その金杉へ行ってみようよ。おまえも御苦労だが、一緒に来てくれ」
「ようがす」
飯を食ってしまって、二人はすぐに金杉へ行った。きょうはのどかな日で、上野の森の上には薄紅い霞が流れていた。
「誰袖の家は金杉だな」と、半七は途中で云った。「どっちを先にしようか。まあ、やっぱりその辻占売りの方から取りかかろう。おまえ、そのおきんという娘の家を知っているのか」
庄太は知らないと云った。どうで根よく探すのは覚悟の上であるから、二人はあたたかい日を背負いながら金杉の方へぶらぶら歩いて行った。そのうちに何を見付けたのか、半七は急に立ち停まった。
「おい、徳寿さん、どうしたい」
按摩の徳寿は杖にすがってちょっと考えたが、勘のいい彼はこのあいだの蕎麦屋の旦那の声を忘れなかった。