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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんのすけしゅうげん

半之助祝言

山本 周五郎

Lesen Sie 半之助祝言 (はんのすけしゅうげん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.997 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

弥九郎は仰天して、大いに慌てて刀を抜いた。

「江戸ではおれの抜刀流はちょいとしたものなんだ」半之助はみんなを眺めまわし、

「――おれの逃げることを心配するより、おまえたちの肚をきめるほうが先だろう、場所と時刻を知らせて来い、なるべく早いほうがいいな」

そして悠くりとそこを去った。

図書助の帰ったのは夕方であった。着替えをして居間へはいると、すぐに半之助を呼んで、妙に皮肉なうす笑いをしながら、

「おれは今日、辞職の届けを出した」

「な、なんですって、御辞任?……」

「これでおまえも本望だろう」

「とんでもないことを仰しゃる」半之助は眼をまるくした。

「――御城代のような無双の才腕をもち、第一級の」

「美男か、わかった、なにも云うな、おれは手続きを済まし老職は受理して、明日は江戸表へ届けの使者を出すことになった」

「それは大変、これは一大事です」

「嘘をつけ」図書助はなお皮肉に、

「――おまえいやにおれを褒めたり、賞讃するようなむやみなことを云って、それでもっておれに辞職の決心をさせたではないか、なにが一大事だ」

「なにがと云って玄武社の連中と喧嘩です」

半之助はせかせかと馬場脇の話をした。