Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
「打った斬ろう」
「やるか」
「四ツ本、藩の名では後日が煩い。浪人を、十人余り集めて、網を張り、引っかかったら、引縛るか、斬るか――のう平」
「四ツ本、斬れるか」
「只今も、それで、面目を失いました」
「はははは、碇殿も、流行唄は上手だが、この方は、一向でのう」
と、平は、四ツ本の頭を打つ真似をした。
四ツ本は、将曹の指令を受けて、退出してしまった。将曹は、欠伸をして
「商魂士才で、如才が無い、薩摩の殿様お金が無い、か」
と、呟いて
「これは?」
と、指で丸を作って、平へ、微笑した。
「何うも――」
平は、口重にいって、腕を組んで、首を傾けて
「調所の心底がわからぬ。下らぬ大砲鋳造とか、軍制改革とか――表面は、久光公の御命令だが、裏に、斉彬公が糸を引いていることは、よくわかっておるのに、すぐ、それには、金を出す。そして、この御家の基礎を置こうとするには、きまって出し渋る」
将曹が、微笑して、金網の間から、火を掻き立てつつ
「数理に達者だからのう。あの爺――わしらが、その中から小遣にしておるのを、ちゃんと知っておるかも知れぬ」
「真逆――」
「いいや、金のことになると、お由羅とて容赦せぬからのう。