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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

偽りを申して、後に露見するよりも――申せぬか?――飽くまで、白状せぬとあれば、責、折檻しても、口を割らすぞえ」

「はい」

深雪は、いつの間にか蒼白になって、涙ぐんでいた。

「申し難かろうの――それでは、妾から、何うして縁側へ出たか、申して見ようか――これ、面を挙げて――」

梅野は、恐怖におののいている深雪の眼を、気味悪い微笑で眺めて

「小藤次と、忍び合ったのであろう」

深雪は、首垂れた。

「何うじゃ。ちがいあるまいがな」

「いいえ」

細い声であった。

「そうあろうな――そうあろうとも」

梅野は、こう云って煙管をとった。

「ここへおじゃ」

「はい」

「ここへ、おじゃと、申しますに」

深雪は、悄然と立上って、梅野の近くへ坐った。

「一寸、手を貸してみや」

「はい」

深雪が、右手を延した。

「ふっくらと、可愛らしい指じゃのう」

梅野は、左手で、手首を握って、右手で、指を拡げて、人差指と、中指との間へ、煙管を挟んだ。

「この手で、男の首を抱いたのかえ」

梅野は、右手で、深雪の指の先を、じりっと、握りしめた。

「あいつつ」

深雪が、その痛さに思わず引こうとする手を、左で引きとめて

「この指で、男の――」