Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「小太っ」

と、睨みつけて、叱った。益満は、うなずいた。

「濫りに、口にすべき御名ではない。慎め」

「はい」

「次に、調所笑左衛門――これが、右の腕でござろう。そして、牧は、調笑に惚れ込んで、己の倅を大阪の邸にあずけておるが、国許は知らず、江戸の重役、その他、重な人々は、恐らく、斉彬公を喜んではおりますまい――のう、小父上」

「そう」

「悉く、斉彬公のなさる事へ反対らしい。第一に、軽輩を御引立てになるのが、気に入らぬ。この間も、御目通りをして、『三兵答古知幾』を拝借して退って来ると、御座敷番の貴島太郎兵衛が、何を持っているか――突きつけてやると、又、重豪公の二の舞を、何故、貴公達諫めんかと、こうじゃ」

「斉彬公を外国方にしようとする幕府の方針を、彼奴らは、木曾川治水で、金を費わされたのと同じに見ている、調所さえ、そうじゃものなあ」

小太郎は、顔を、心もち赤くして、静かにいった。

「とうとうとうと、御陣原へ出まして、小手をかざして眺めますと、いやあ――押しも寄せたり、寄せも、押したり、よせと云っても、押してくる武蔵鐙に、白手綱、その勢、凡そ二百万騎、百万騎なら一繰りだが、槍繰りしても、八十石、益満休之助の貧棒だ。