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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「うわーっ、うわーっだ」

南玉が、大きい声を出して、長屋の入口から、走り込んで来た。そして、土間に立って、小太郎に、口々に、挨拶している人々に

「赤飯炊いてくれ、赤飯を。鯛をつけてな、鯛を――」

人々が、振向いて

「師匠、嬉しいだろう」

「何をっ、こうなるとは、ちゃんと、天文で見抜いていたんだ」

「※(「言+墟のつくり」、第4水準2-88-74)をつけ、二三日、飯が食えねえって云ってやがったくせに――」

「あの時は、腹をこわしていたんだ。退け、退け、おけら」

南玉は、人々を掻き分けて

「いや、実に、何うも――」

上り口の端へ上って、ぺたりと、坐ってしまった。そして、胸を叩きながら

「ああ、苦しい」

「小父様、お冷でも?」

と、深雪がいって、立上ると

「老人の冷水――いや、齢はとっても、桃牛舎南玉、這って参ります、這ってな」

南玉は、ごそごそ這いながら、奥の間へ入った。長屋の人々が、見舞の品を置いて、戻って行った。

「有難うよ、有難うよ」

庄吉が、一々、挨拶した。南玉が

「又、明晩も、早々から」

と、お叩頭をして

「若旦那、あっしゃあ、奉行め、もし、若旦那を罪にしゃあがったら、高座で、奉行が袖の下を取って、罪のない者を、召捕ったと、御政道をめちゃめちゃにこき下ろしてやろうと――」