Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
(深雪の出ようによって――深雪への出ようによって、斬られるのは承知の上で、眼をつぶって一突き――)
と、深雪と、月丸との間に立っている殺気の崩れ方を、考えていた。
「ははははは」
月丸の笑いは、刀を抜いたよりも、凄かった。それは、可笑しいからの笑いではなかったし、又、嘲笑した笑いでもなかった。もっと、空虚な、病的な、狂人に似た笑いであった。口だけが、笑っていて、声も、眼も、冷やかであった。
そして、三人が、その笑いに、無気味さを感じた時、月丸の眼は、もっと、凄く、険しく光っていた。そして、その上に、殺気が立ってきていた。
「綱手の妹と思えば、しおらしいが、小太郎の妹――何れ、遠からんうちに、死ぬる月丸じゃ。うぬらの一家を、悉く、月丸の手にかけてくれる。父が、斉彬のお世嗣を呪殺したる如く、うぬらの一家を、悉く、わしの手で、亡ぼしてくれる」
月丸は、じいっと、一足進んだ。深雪が、脇差を抜いた。南玉は、力任せに、木の枝を捻じ切って
「危い、深雪さん」
と、叫んだ。月丸は、左手を、鯉口へかけて、柄頭を、じりっと、上へ突き出しつつ
「うぬら両人――」
と、左右を、睨みつけて