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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「三人の?」

「御一人は、御立派な、こんな――」

爺は、髯を引張る真似をした。

家老、島津豊後の抱え、小野派一刀流の使手、山内重作が

「斬るか」

と、大きい声をした。斎木と、貴島が

「叱っ」

眼で押えて、頭を振った。重作は、二人を、じろっと見て、土間へ入って、突っ立った。

馬から降りた侍は、豊後の用人、飽津平八で、七日、七ヶ所の調伏を終り、大阪蔵屋敷へ、調所笑左衛門を訪いに行く、牧仲太郎を、国境まで、保護して来たのであった。

玄白斎が、自分一人で、牧を追うのとちがって、牧を保護するためには、家老も、目付もついていた。烏帽子岳から、牧の足跡を追って城下へ入り、高木市助をつれて、大箆柄山へ向ったとき、もう目付の手から、牧へ、玄白斎の行動は、報告されていた。豊後は、手紙で

「玄白斎が、修法の妨げになるなら、何うでも、処分するが――」

と、さえいった。だが、牧は

「老師を罰するが如き邪念を挟んでは、兵道の秘呪は、成就致しませぬ」

と、答えた。然し、玄白斎が、牧を追いかけていると知っている人々は、牧の、厳粛な、自分を棄てて、主家のために祈っている、凄惨な様を見ると、それを邪魔する玄白斎が憎くなってきた。