Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんこう

反抗

豊島 与志雄

Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme

Aozora Bunko

手に触れる隆吉の身体から、吉川のことがじかに胸へ響いてきた。吉川の手記が一句一句はっきり思い出された。彼は隆吉をひしと抱きしめたいような心地で、それでも何かに駆り立てられるような心地で、隆吉の手を取ってぐんぐん歩いた。心の底で、吉川の轍を踏むものか! と叫んだ。眼に涙がにじみ出てきた。

隆吉を送り届けると、周平はそのまま帰ろうとした。それを、保子の影深い澄んだ眼でじっと見つめられた。躊躇してると、何処を掴んでいいか分らないような横田の態度に出逢った。

「君が帰ると晩酌の口実がなくなっていけない。女や子供ばかりを相手にしないで、たまには僕にもつき合ってゆくさ。」

その前に周平は自然と頭を垂れた。そして、夕飯の御馳走になり、取留めもない冗談を聞かされ、将棋を二三番さして、それから辞し去った。

霜が降りていそうな寒い夜を帰ってゆく途すがら、彼は対象の分らない漠然とした感激に包まれた。何物もない自分自身がいとおしかった。

三十九

夕方少し霙が降ってすぐに晴れた寒い晩だった。周平は村田や橋本など三四人の友人と、蓬莱亭の階下の室で雑談していた。熱い酒を飲んでも、煖爐の側に身を寄せていても、すぐに足先からぞくぞくした寒さが伝わってきた。