Japanische Klassiker mit Furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme
しかしこの句から直に新場の夜鰹などを持出して、むやみに江戸ッ子仕立にすることは、恐らく見当違におわるであろう。孟遠は肩書に僧とあるからである。但初鰹の作者は必ずしも鰹の賞味者ばかりに限らぬ。この一句によって直に孟遠を腥坊主にする必要もなさそうに思う。
雨に折れて穂麦にせばき径かな 尺艸
雨の降る日に穂麦畑に沿うた径を通る。麦の穂先が地に折れ伏しているため、径の幅が狭くなっている。その狭い径を雨にそぼ濡れながら行くというのである。
「雨に折れて」というと、雨のために穂麦が折れたもののように聞えるけれども、実際は雨中の径に穂麦の先が折れ伏している、という意味であろうと思う。穂麦に雨を点じて、こういう小景を描いているのが面白い。折れ伏した穂麦を踏むまじとして、雨に濡れながら径を行く足のうすら寒さまで、この句から窺い得るような気がする。
葉桜のうへに赤しや塔二重 唯人
印象的な句である。
葉桜の緑と、丹塗の塔との配合が、色彩の上からはっきり頭に残るというだけではない。樹木の緑と建築物の赤との対照は、日本においてはむしろ平凡な景色に属する。この句において特筆すべきものとも思われぬ。