Japanische Klassiker mit Furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme
更くるに従って冷えまさる夜気が、自ら嚔を誘ったのであるということは、余情の範囲として贅言を要せぬであろう。
鳴神のしづまる雲や天の川 桃鯉
雷雨後の夜景であろう。今まで鳴りはためいていた雷は、天の一角にある雲中におさまってしまって、晴れた空には天の川が明に見える。単に雷雨の後の天の川ならば、取立てていうほどのこともないが、雨は已に晴れて、しかも一方には雷のおさまった雲が蟠っているというところに、多少複雑な趣が窺われる。一朶の雲は全く響を収めていても、雷の名残だけに何となくただならぬものがあるように思う。
耳かきもつめたくなりぬ秋の風 地角
春先、電車に乗ったりすると、乗降に掴む金属の棒が、冬と違って暖くなっていることを感ずる。俳句の季題に「水温む」というのはあるが、「金温む」というのはない。季題になるならぬは別問題として、天地の春がそういう人工品にまで及ぶことは、季節を考慮する者の等閑に附すべからざる問題であろう。
この耳掻の句は、天地の秋が人工の微物に到ることを詠んだのである。耳掻を取上げて耳を掘って見ると、夏のうちと違って冷たく感ずる。