Japanische Klassiker mit Furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme
朝顔の花が咲いている。しずかにその花に対していると、一番馬の通る鈴が聞えて来る。「駅路の朝顔」とでもいうべき題材である。明方の爽涼の気と、朝顔の花と、高い鈴の音と相俟って三重奏の観を呈している。
稲づまや扇ひろげてたゝむ間 千甫
倏忽の感じである。
扇をひろげてたたむ、その短い間にさっと稲妻がさす。ひろげた扇をパチリとたたむ。その感じと稲妻の走る光とが句の上で一になっている。
配合の句といえばそれまでであるが、いわゆる配合以上に或感じを捉え得ているように思う。
乗かけの荷をしめ直す野分かな 冬稚
「乗かけ」というのは乗掛馬のこと、本馬ならば三十六貫の荷を負わせるところを、荷を二十貫に減じ、一人これに乗るの謂である。
そういう支度で出かけたが、あまり野分が吹きまくるので、途中で馬の荷を締め直す。必ずしも野分によって吹飛されるわけではないにしても、著けた荷を途中で締め直すところに、野分らしい或不安が現れている。
昔の旅の心細さというものは、今日からは十分に想像出来ない。馬背に跨って野分に吹かれ行く旅人の様子も、われわれの脳裏には動もすれば画裡の眺の如く映ずる。