Japanische Klassiker mit Furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme
朧夜の野道の化物も、草履取が一足先に廻って、そんな悪戯をするのではないかと思うが、固より想像に過ぎぬ。万事春の夜の朧々たる中に委して置いて差支ない。
折々や蝶に手を出す馬の上 我峯
長閑な春の道中の様である。
馬はほくほくと歩いて行く。馬上の人は屈託もなさそうに揺られて行く。折々蝶がひらひら飛んで来るのを、馬上の人は捕えようともなく手を出す、というのであろう。
春日の永きに倦む馬上の旅の様子がよく現れている。煕々たる春光の中を飛ぶ蝶の姿が、ありありと眼に浮んで来るような気がする。
朝風や蛙鳴出す雨くもり 千百
「雨くもり」というのは、雨を催す曇り空の意であろう。しずかな朝風も自ら湿気を含んでいる。どこかで蛙の鳴く声が聞える。この蛙は雨蛙のようなものではないかも知れぬが、集団的合唱でなしに、少数の蛙の率先して鳴く場合が想像される。「鳴き出す」という語は、その声の多からざることを示しているからである。
泥足や縁にさげたる桜がり 万乎
泥足というと泥田の中にでも踏込んだように思われるが、それほど限定しないでも差支あるまい。泥まみれになった足をぶら下げて、縁に憩うている有様を描いたのである。