Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

「それがだいそれた品を盗ませたのでござります。清吉さんがお勤めのお店にはご身代にも替えがたい品で、昔豊太閤様から拝領しなましたとかいう唐来の香箱なのでござります。それも、盗ませるおりに、もし首尾よくその香箱を持ち出してきましたならば、あのときの百両は帳消しにしたうえで、このわちきをももう執念くつけまわすようなことはせぬといいなましたので、つい清さんも気が迷うたのでござりましょう。うかうか盗み出してきたその香箱をうけとると、急に今度は仙次さんがいたけだかになりまして、おまえもいったん盗みをしたうえは、もう傷のついたからだだと、このようにいうておどしつけ、そのうえになおわちきにも約束をたがえて、いろいろとしつこくいいよりましたので、清吉さんの身は詰まる、わちきも身は詰まる、いっそもうこうなればと心を決めまして、わちきが進んで身請けされたのでござります。そうやって敵のふところに飛び込んだうえで、おりあらば香箱を奪いとり、清さんの身の浮かばれるようにと思うのでござりましたが、相手も名うての悪党だけあって、なかなかわちきなぞの手にはおえませんので、それを苦にやみ思いつめて、おかわいそうに、とうとう死ぬ気にもなられたのでござりましょう――思えば、それもこれも、みんなわちきゆえからできたこと、ふびんでふびんでなりませ