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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

と同時に、心鏡へまず映ったものは、今から火急に出立いたせというその忍藩が、ほかならぬ松平伊豆守の邑封であるという一事でありました。松平伊豆守とは、いうまでもなくご存じの知恵伊豆ですが、その知恵伊豆も身は大徳川の宿老という権勢並びなき地位にありながら、当時はまだその忍藩三万石だけが領邑で、右門は早くもそのことに気がつきましたものでしたから、もうあとは宛然たなごころをさすがごとし、奉行神尾元勝の目色によっておおよその見当がつきましたので、よどまずにさぐりを入れました。

「察しまするに、伊豆守様ご帰藩中でござりますな」

「しッ、声が高い! そちのことじゃから、忍まで参れといえばだいたいの見当がつくだろうと思って、わざとおしかくしていたが、察しのとおり、つい四、五日ほどまえにご帰国なさったばかりじゃ」

「といたしますると、むろんのこと、このたびのお招き状も、伊豆守様がご内密でのお召しでござりましょうな」

「さようじゃ」

「よろしゅうござります。そうとわからば、さっそくただいまから出立いたしましょうが――」

言いかけてしばらくなにごとかを考えていましたが、右門は突然驚くべきことを、奉行神尾元勝にいいました。