Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
不意に、やみの向こうの屋敷の中から、けたたましくわめき叫ぶ声が聞こえました。
「おのおのがた、お出会いそうらえ! 例のくせ者が押し入ってござるぞ! お早くお出会いそうらえ!」
それを聞くと、右門ははじめてわが意をえたりというように、ぱんぱんと手についた土ほこりをはたきながら、涼しい声でいいました。
「やっぱり、おれのにらんだとおり、下手人は気のきいた知恵者だよ。警固の者をまんまとやりすごしておいて、そのあとからすぐに裏をかいて押し入るなんてところは、なかなかあっぱれ者だよ」
「なるほどね。どうりで、だんながまたさっきからばかにちゃらちゃらと雪駄の音をさせると思ってましたが、じゃだんなが、またそやつの裏の裏をかこうとしたんですね」
「そうさ。ああやって、わざと雪駄をちゃらつかせて、いま通ったぞと知らして歩いたら、気のきいた下手人だったら、きっとそのすきに何かしでかすと思ったからな、ちょっとばかり誘いのすきをこしらえてやったのさ。災難に会ったご藩士にはおきのどくだが、おれはまだ一度も手口の現場を見ていないんだからな――どうやら警固の面々も駆けつけたようだから、ではひとつ検分に行くかな」