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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

丁のみでしたから、いかな捕物名人も、あまりのすばしっこさに、すっかり舌を巻いてしまいました。しかも、それなる残った駕籠がまたすこぶる用意周到で、飾り塗り、金鋲、縁取りすだれ、うち見たところお大名の乗用駕籠には相違ないが、よほどの深いたくらみと計画のもとに遂行されたとみえて、駕籠の内外には証拠となるべき何品もなく、せめて唯一の手がかりと思った紋所さえもどこに一つ見当たらなかったものでしたから、これにはわれらの捕物名人も、はたと当惑いたしました。

けれども、むろんそれは一瞬です。よし墨田の大川に水の干上がるときがありましょうとも、江戸八丁堀にぺんぺん草のおい茂る日がありましょうとも、むっつり右門と名をとったわれらの名人の策の尽きるときがあろうはずはないので、しからばとばかりに河岸を変えると、矢を射込まれたいぶかしき御用駕籠検分に、烱々としてあの鋭い目を光らしながら取って返しました。

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しかるに、それなる矢を射込まれた駕籠がまた、なんとしたものでありましたろう。距離はかれこれ一町近くもあるうえに、得物は同じ弓であっても大弓ではなく半弓でしたから、それほどあつらえ向きに命中するはずはあるまいと思われたのが、すこぶる意外でした。