Japanische Klassiker mit Furigana
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よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Lesen Sie 吉原新話 (よしわらしんわ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.157 Zeichen · 75 Bildschirme
四
連中には新聞記者も交ったり、文学者、美術家、彫刻家、音楽家、――またそうした商人もあり、久しく美学を研究して、近頃欧洲から帰朝した、子爵が一人。女性というのも、世に聞えて、……家のお三輪は、婦人何々などの雑誌で、写真も見れば、名も読んで知った方。
で、こんな場所は、何の見物にも、つい足踏をした事の無いのが多い。が、その人たちも、誰も会場が吉原というのを厭わず、中にはかえって土地に興味を持って、到着帳に記いたのもある。
「吉野橋で電車を下りますまでは無事だったんですよ。」
とそれについて婦人の一人、浜谷蘭子が言出すと、可恐く気の早いのが居て、
「ええ、何か出ましたかな。」
「まさか、」
と手巾をちょっと口に当てて、瞼をほんのりと笑顔になって、
「お化が貴下、わざわざ迎いに出はしませんよ。方角が分りませんもの。……交番がござんしたから、――伺いますが、水道尻はどう参りましょうかって聞いたんです。巡査さんが真面目な顔をして、
(水道はその四角の処にあります。)って丁寧に教えられて、困ったんです。」
「水を飲みたくって、それで尋ねたんだと思ったんでしょうよ。