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Japanische Klassiker mit Furigana

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きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lesen Sie 吸血鬼 (きゅうけつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.554 Zeichen · 381 Bildschirme

Aozora Bunko

それにしても、あなた方は、やっぱり畑柳の事件で……」

「そうです。また奇妙な殺人事件があって、その犯人と覚しき怪物をここまで追いつめたのですが……」

と恒川氏は手短に仔細を語った。

「アア、その化物なら、倭文子さんが、一度鹽原温泉で姿を見たことがありますよ。すると、あれはやっぱり幻ではなかったのだ。今度の事件には、最初から、そいつが関係していたに違いありません」

「ホウ、そんなことがあったのですか。それでは猶更、あの化物を引捕えなければならん。しかし、一体どうして消失せてしまったのか、少しも見当がつかぬのです」

「イヤ。それについて、思い当ることがあります」

三谷は一方のコンクリート塀を見上げながら、調子を変えていった。

「この塀の向うに妙な家があるのです。僕はよくこの辺を通るので、気をつけて見ているのですが、いつも戸が締めてあって空家かと思うと、夜中に燈火が漏れていたりする、実に変な家です。人の泣き叫ぶ声を聞いたという者もある位で、近所では化物屋敷だといっているのです。若しや、その怪物は、どうかしてこの塀を乗り越して、今いう化物屋敷へはいったのではないでしょうか。