Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
「それでもそんな壺なら吉原へ行かなくっても、どこにだってあるじゃありませんか」
「ところがないんだよ。滅多に有る品ではないんだよ」
「叔父さんは随分石地蔵ね」
「また小供の癖に生意気を云う。どうもこの頃の女学生は口が悪るくっていかん。ちと女大学でも読むがいい」
「叔父さんは保険が嫌でしょう。女学生と保険とどっちが嫌なの?」
「保険は嫌ではない。あれは必要なものだ。未来の考のあるものは、誰でも這入る。女学生は無用の長物だ」
「無用の長物でもいい事よ。保険へ這入ってもいない癖に」
「来月から這入るつもりだ」
「きっと?」
「きっとだとも」
「およしなさいよ、保険なんか。それよりかその懸金で何か買った方がいいわ。ねえ、叔母さん」叔母さんはにやにや笑っている。主人は真面目になって
「お前などは百も二百も生きる気だから、そんな呑気な事を云うのだが、もう少し理性が発達して見ろ、保険の必要を感ずるに至るのは当前だ。ぜひ来月から這入るんだ」
「そう、それじゃ仕方がない。だけどこないだのように蝙蝠傘を買って下さる御金があるなら、保険に這入る方がましかも知れないわ。ひとがいりません、いりませんと云うのを無理に買って下さるんですもの」