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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜんあくりょうめんねずみこぞう

善悪両面鼠小僧

国枝 史郎

Lesen Sie 善悪両面鼠小僧 (ぜんあくりょうめんねずみこぞう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.231 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

パッと包んだ手拭を捕るとヌッと露出された変面異相、少し詳しく説明すれば、まずその眼は釣り上ってちょうど狐の眼のようであり、その鼻はひしゃげて神楽獅子を想わせ、口は大きく横へ裂けて欠けた前歯がまばらに見える。夜眼にもクッキリ顔色は……白くはなくて黒いのだ。四尺足らずの小兵ではあり、全体が不具奇形である。

「へへへへ」と笑う声はどんよりと濁って不愉快を極め聞く人をしてゾッとさせる。いわゆる先天的犯罪面でその残忍酷薄さは一見しただけで想像される。

「無礼者!」と乃信姫はキリリと柳眉を上げたものである。

与力軍十郎逆捻を喰わす

乃信姫の声に侍ども、バラバラとここへ集まって来たが、

「ここにいるここにいる! それ召し捕れ!」

「えい!」「や!」と槍や棒。四方八方から打ち込んで来るのを、ハッハッパッと手を挙げて払い、掛け声もなく宙に飛ぶと高塀の上へ突っ立った。

「えへへへ、お姫様! いずれまたお目にかかりやしょう。……いとし可愛いと締めて寝し……ちゃアんと浄瑠璃にもございやす。そんなことがねえとも限らねえ。後の証拠にこの金簪、飛び上った拍子にちょっと抜き、肌身放さず持って居りやす。