Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よじげんひょうりゅう

四次元漂流

海野 十三

Lesen Sie 四次元漂流 (よじげんひょうりゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.363 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

何者?

背の低い、熊のようにまっくろな者が離家の方へ。……ああ、こわかった」

「雪子の幽霊なのか、幽霊じゃないのか」

「さあ、どうでしょうか、でも雪子の幽霊なら、その後姿はありありと見える筈なんですがね、ところが今見たのはただまっくろでしたよ」

「よし、そうか。離れの方へいったんだな。皆さん、手を貸して頂きましょう」

武平の言葉に、隣組の人たちはもじもじしながら、それでも上へあがった。そして武平を先にして廊下に一かたまりになって、たがいの身体を押しあいながら、雪子の研究室の方へ忍び足で近づいていったのである。

何者?

誰も彼も、息をのみ、全神経を耳と目に集めて、もし怪奇があらば、真先に自分がそれを見つけて声をあげるつもりだった。全身の毛穴がぞくぞくしてくる。足がだんだんと重くなって、先へ進みかねる。

と、研究室の中と思われるところから、ざらざらと硬い物のすれ合うような音がしそれに続いて、何だか溜息のようなものが聞えた。

「おッ……」

研究室を目指す一同の足は、もう一歩も前には進まなくなった。

(あれは何物だろう? あれは何の音か?)

そのとき、研究室の中で、第二の物音が聞えた。