Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よじげんひょうりゅう

四次元漂流

海野 十三

Lesen Sie 四次元漂流 (よじげんひょうりゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.363 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

川北先生

「あの入口の扉は、いつもちゃんとしめてありますの。なんだか気味がわるくてね」

「はあ、そうですか。そして、鍵はどうでしょう。昨夜研究室の扉の鍵はかけてありましたか。どうなんですか」

「鍵? ええ鍵はちゃんとかけてありましたよ。まあ、なぜそんなことをお聞きなさるの」

「ええ、それは……それはちょっと考えてみたいことがあったからです」

道夫は、そこで話を切って、外へでた。

不思議だ、不思議だ。研究室の扉に錠が下りていたのなら、外からあの部屋へは誰も入れないはずだ。すると昨夜見たあの女は、いったいどこからあの部屋へ入りこんだのであろうか。いよいよわけがわからなくなった。

川北先生

「おい三田君。君は何か心配事でもあるの。近頃みょうにふさぎこんでいるじゃないか」

学校でのお昼休みの時間、運動場のすみの木柵によりかかって、ぼんやり考えこんでいる、道夫の肩を、そういってたたいた者があった。

「あ、川北先生……」

主任の川北先生が、眼鏡の奥から小さい眼をぱちぱちさせて、道夫の方へ深い同情の色を示しておられた。川北先生は文理科大学を卒業したばかりの若い先生で、数学と物理を担任しておられる。