Japanische Klassiker mit Furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme
その頃鯰の他に魴を拵えたが、「魴※(「魚+弗」、第3水準1-94-37)」は武者小路さんたちが中心でやった「大調和展」に出した。それらの木彫を初めやりかけて父に見せた時はそんなに思わなかったらしいが、二度目に見せた時は父はびっくりしていた。父の驚き方は私の意図したところとは違うのであるが、父は刀がよく切れるようになったといって驚いたのである。例えば鯰の反っている外側の凸部の丸みは一刀でやれるが、反対側の横腹の凹部は一と当てで削ることは出来ない。途中で木目が変って逆目になるが、無理と知ってやって行くと逆目の所から割れて了う。どうしてもそれから先を刀を逆に使わなければならぬから一刀に彫れない。それを自分で考えて一刀でやって了った。父はそんなことに驚いたので、結局技術方面でどうしてやったかと思ったに過ぎない。その時に父は「此処の所に貝殻を彫って添えると面白い置物になる。」など言い言いしたものである。然し彫刻の彫り方については、他の人の全然気のつかない所を解ってくれた。
それから桃、栄螺などを彫った。桃は彫刻としては一種の彫刻性の出せる果物だと思ってやったのだが、本当に解ってくれる人は少いだろうと思う。