Japanische Klassiker mit Furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Lesen Sie 回想録 (かいそうろく) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.774 Zeichen · 71 Bildschirme
何か寄附する会があって、そこに寄附して、その会に関係のある人が買ったという話だったが、その後平尾賛平さんが買ったという事も聞いたが、どうなったか分らない。「鯰」は房州の方の人が持っている。これは或る綴錦を織る人があって、その人が困っているので寄附して、その人のパトロンのような人が買った。尤も鯰はあと二三尾彫っていて、その行先は分っている。一つは越後長岡の松木さんという人が持っている。「桃」は長谷川時雨さんが買った。お蚕の時に使う栃の木で刳抜いた盆にのせると非常によくはまって、丁度お釈迦様の甘茶の時のように中に小さく桃があって面白いと思ってそれに載せて出したが、その盆にヴェルレーヌの詩句を彫ってあったのを面白く思って買われたのか、然し盆は売る積りではなかったから長谷川さんは弱られたらしい。第二回の大調和展に出した「鷽」は野口米次郎さんの親類の人が買った。又後に出した「石榴」は京都の方の好事家が持っている訳だが、此などは後で一寸借りたいと思って面倒な思をした。手放して了えば、自分の作ったものでも自由にならないから、愛着のある作品を人手に渡すのは厭になる。