Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
そうせきしとわたし
回想 子規・漱石
高浜 虚子
Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme
前にも言った通り『新俳句』は我ら仲間の一番最初の句集で、民友社から出版されたものであった。鳴雪老人の跡釜云々とあるのは、この頃鳴雪翁は暫く俳句界に遠ざかるといって、句作はもとより、俳句界との交際も絶っていられた。それを言ったものである。
前の手紙やこの手紙から推して、この頃の漱石氏はどこまでも俳句界の仲間であると自ら考えて、句作に怠りながらもなお全然それから遠ざかってしまう考のなかったことは明白である。この手紙も前の大仁村四百一番地から出て居る。
四
熊本に居る頃の漱石氏は何度上京したか私はそれを知悉しない。ただ今も記憶に残っている一つの光景がある。それは漱石氏が何日の何時の汽車で新橋から帰任するということを知らせて来たので私は新橋へ見送りに行った。そうして待合室に立っている洋服姿の漱石氏を見出したので汽車の出るまで雑談をしていた。いよいよ汽車が出る場合になって私は改札口まで漱石氏を見送って行った。私の外に漱石氏を見送る人は一人もない様子であったのだが、その改札口を出る時に氏は自分の切符の外に二枚の切符を持っていてそれを氏の傍に近づいて来た二人の婦人に手渡しした。