Japanische Klassiker mit Furigana
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ちじょう
地上
島田 清次郎
Lesen Sie 地上 (ちじょう) von 島田 清次郎 (しまだせいじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 175.250 Zeichen · 350 Bildschirme
どんな悪いことを僕はしたというのです。誰かに僕は罪悪を行なったでしょうか――僕と和歌子さんは小学校の時分から一緒の学校にいたものです――」
「馬鹿! 貴様はここを何と心得ている? ううん、さ、ここを何と心得ている」
体操の教師は平一郎を壁際へ押しつけようとした。平一郎の憤怒が一斉に火を噴いた。
「何をなさるのです! どんな悪いことを僕達は犯したでしょう。僕達は手紙をやりとりすることによってどれほど悦ばしい一日一日を送っているでしょう。僕は一生懸命に勉強して偉くなろうと和歌子さん故にこそ思います。お互いに励まし合って勉強するのがどう悪いのです!」
「それが悪いのだ! 貴様もう帰れ! 教師に返答する奴があるか。帰れ!」
「帰ります!」平一郎は熱い涙を辛抱できなかった。
「こういう奴です。停学の三週間にも処分しなくってはとてもいけません」
溢れ出る涙を腕で抑えている平一郎と、忌々しそうに眺めている体操の教師と、沈黙している校長と国語の教師とに朝の秋光が薄らに射していた。
「お前はもう帰れ」国語の教師が厳しく言った。
「帰って十分静かに考えてみるがいい」と校長が言った。