Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちじょう

地上

島田 清次郎

Lesen Sie 地上 (ちじょう) von 島田 清次郎 (しまだせいじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 175.250 Zeichen · 350 Bildschirme

Aozora Bunko

(自分よりは、絶えず周囲の汚れに染むまいと自然に緊張しきっている自分よりは、一層上の境界にいる小母さん)と冬子は思った。冬子の感じていたいろ/\の危惧の不安はこのとき一掃されてしまった。小母さんはわたしなぞが気をもまなくとも大事に遭っても平気なしっかりした信念を持っているのだからと考えた。彼女はそう思うと自分の感情がゆるやかに融けて流れるのを見た。

「女将さんが起きなさったから、いま会っておきなすった方がよくはないでしょうか」

「そう、その方がいいでしょうね」

「小母さんよりか二つ三つも年上でしょうか。つきあいのいい、悪い人じゃないのよ」

「これだけの家をたててゆく人だもの、なか/\普通な人間には出来ないことですからね」

お光は仕事を止めて立ち上がった。茶の間にはまだ女将がいた。

「女将さん、この方ですの、わたしが随分お世話になった小母さんは。――またどうぞよろしくお願いいたします」

「誰さん――お光さんでしたね。わたしはとみ。女将さんなんて言うのは止して、これからお富さんお光さんで若い人の向うを張ろうじゃありませんか。おほほほほ。なあにあなた、自分の家のような気でのんびりしていて下さいまし。