Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
Lesen Sie 地球要塞 (ちきゅうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.834 Zeichen · 144 Bildschirme
私の心は、じりじりしてきた。
(よし、このうえはオルガ姫にたよらず、自分の手で捜してみよう)
私は、スイッチを切りかえると、自ら操縦のハンドルを握った。
それから私は、透過望遠鏡に目をあてた。この透過望遠鏡というのは、一種の電子望遠鏡で水中はもちろん水上であれ空中であれ、すっかり透過されて見え、その視界距離も零距離から五百キロメートルの遠方まで、どこでも手にとるように見えるというすばらしい光学器械である。私は、この透過望遠鏡を目に当てたまま、そこら中をぐるぐる廻った。
二時間あまりというものを、私は夢中になって、探しまわったのであった。或るときは、海底の軟泥の中をかきわけ、また或るときは、山のような巌床のうえへ匐いあがり、そうかと思うと、急に水面に浮かびあがり、いろいろと力のかぎりをつくして展望したのであった。――だがついに私の得たものは、はげしい疲労と、真暗な絶望とだけであった。
クロクロ島は、どこへいったか、影も形もないのである。
「ああ、――」
私は、ハンドルを握って仰臥したまま、長大息した。
どうしたのであろう、わがクロクロ島よ。このときぐらい私は血の通った生きた人間を恋しく思ったことはない。