Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
と一人が大きな声を出したが、寝ているものは返事をしない。
「おい金しゅう起きろやい」
と怒鳴つけるように呼んだが、まだ何とも返事がないので、三人ばかり窓を離れてとうとう迎に出掛けた。被ってる布団を手荒にめくると、細帯をした人間が見えた。同時に、
「起きろってば、起きろやい。好いものを見せてやるから」
と云う声も聞えた。やがて横になってた男が、二人の肩に支えられて立ち上った。そうしてこっちを向いた。その時、その刹那、その顔を一目見たばかりで自分は思わず慄とした。これはただ保養に寝ていた人ではない。全くの病人である。しかも自分だけで起居のできないような重体の病人である。年は五十に近い。髯は幾日も剃らないと見えてぼうぼうと延びたままである。いかな獰猛も、こう憔悴ると憐れになる。憐れになり過ぎて、逆にまた怖くなる。自分がこの顔を一目見た時の感じは憐れの極全く怖かった。
病人は二人に支えられながら、釣られるように、利かない足を運ばして、窓の方へ近寄ってくる。この有様を見ていた、窓際の多人数は、さも面白そうに囃し立てる。
「よう、金しゅう早く来いよ。今ジャンボーが通るところだ。