Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
ところへ突然肺臓を打ち抜かれたと思うくらいの大きな音がした。その音は自分の足の下で起ったのか、頭の上で起ったのか、尻を懸けた丸太も、黒い天井も一度に躍り上ったから、分からない。自分の頸と手と足が一度に動いた。縁側に脛をぶらさげて、膝頭を丁と叩くと、膝から下がぴくんと跳ねる事がある。この時自分の身体の動き方は全くこれに似ている。しかしこれよりも倍以上劇烈に来たような気がした。身体ばかりじゃない、精神がその通りである。一人芝居の真最中でとんぼ返りを打って、たちまち我れに帰った。音はまだつづいている。落雷を、土中に埋めて、自由の響きを束縛したように、渋って、焦って、陰に籠って、抑えられて、岩にあたって、包まれて、激して、跳ね返されて、出端を失って、ごうと吼えている。
「驚いちゃいけねえ」
と初さんが云った。そうして立ち上がった。自分も立ち上がった。三人の坑夫も立ち上がった。
「もう少しだ。やっちまうかな」
と、鑿を取り上げた。初さんと自分は作事場を出る。ところへ煙が来た。煙硝の臭が、眼へも鼻へも口へも這入った。噎せっぽくって苦しいから、後を向いたら、作事場ではかあん、かあんともう仕事を始めだした。