Japanische Klassiker mit Furigana
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たいしかんのしまつきかん
大使館の始末機関
海野 十三
Lesen Sie 大使館の始末機関 (たいしかんのしまつきかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme
十分熱に耐えたようじゃ。彼奴らは、まさかこの人造人間の胸の中には、液体酸素の冷却装置があるということに気がつかないのじゃろう。いや、ことによると、このごろ彼奴らの前に現れる金博士が、かくの如き人造人間であるということにすら、気がつかないかもしれん」
この独りごとから推すと、裸の博士が本当の金博士で、服装正しき博士こそ、身代りの人造人間の金博士であったのである。道理で、毒酒毒蛇も平気だし、弾丸にあたっても、壁にぶつけられても死なない筈であった。
「ああ、この大使館の燻製の鮭と火酒にも飽きてしまったわい。もうこれくらい滞在しておけば、王老師の顔も立つことじゃろう。では今のうちに、道具をまとめて、帰るとしようか」
そういうと、金博士は、無造作に、人造人間の金博士をばらばらに解体し、それを例の三つのトランクに収めた。そしてこんどはきちんとした旅装をととのえ、トランクをかつぐと、莨をぷかぷかとふかしながら、悠々とこの館をふらふらと出ていってしまったのであった。