Japanische Klassiker mit Furigana
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おおとりものせんにんつぼ
大捕物仙人壺
国枝 史郎
Lesen Sie 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.606 Zeichen · 97 Bildschirme
琵琶師風の一人がやがて云った。
「姿はさまざまにしては居れど、浪士方と存ぜられます」
「いかにも左様、浪士でござる。……何の為の会合とおぼしめすな?」
「それはトント存じませんな」
「この図面、ご存知かな?」
琵琶師は図面を指差した。
「千代田の城の図面でござろう」
すると浪士は頷いたが、
「実は我ら千代田城へ、火を掛けようと存じましてな。それで会合をして居るのでござる」
家常茶飯事でも話すように、こう浪士はスラスラと云った。そうしてじっと眼を据えて、義哉の顔を見守った。
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主君も主君将軍家の城を、焼打ちにしようというのであるから、これが普通の幕臣なら、カッと逆上るに違いない。
勿論義哉もカッとなった。しかし義哉は芸人であって、忍耐性に富んでいた。それで、別に顔色をかえず、冷やかに相手を見返した。
「小堀氏、何と思われるな?」
琵琶師風の浪士は嘲笑うように「さぞ憤慨に堪えられますまいな」
「破壊、放火、殺人というような殺伐なことは大嫌いでござる。こういう意味から云う時は、勿論貴所方の計画を、快く思うことは出来ませんな」義哉は憚らず思う所を云った。
「将軍に対する反逆については?」