Japanische Klassiker mit Furigana
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おおとりものせんにんつぼ
大捕物仙人壺
国枝 史郎
Lesen Sie 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.606 Zeichen · 97 Bildschirme
「私は現在見たんでさあ。裸蝋燭を片手に持って、ヒューッ、ヒューッと口笛を吹いて、檻からえて物を呼び出すのをね。そいつを肩へひょいと載っけて、月夜の往来へ出て行ったものです。こいつおかしいと思ったので、直ぐに後をつけやした。それ私は四尺足らず、三尺八寸という小柄でげしょう。もっとも頭は巾着で、平く云やア福助でさあ。だから日中歩こうものなら、町の餓鬼どもが集って来て、ワイワイ囃して五月蠅うござんすがね。折柄夜中で人気はなし、家の陰から陰を縫って、尾行て行くには持って来いでさあ。小さいだけに見付かりっこはねえ。で行ったものでございますよ。別荘作りの立派な家、そこまで行くと立ち止まり、ジロリ四辺を見まわしたね、それから木戸を窃と開けて、入り込んだものでございますよ。で、しばらく待っていると、そこへお前さんとあの人とが、湖水から上って来たものです。そこで鼬を放したというものだ」
「でもマア大騒ぎをしただけで、怪我はなかったということだから、妾は安心をしているのさ」
「ところが、あの人の母者人なるものが、気を失ったということですぜ」
「まあ、よっぽど驚いたんだね」