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Japanische Klassiker mit Furigana

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おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Lesen Sie 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.606 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして計らずも道に迷った。と、木の陰に四五人の樵夫が、何か大声で喚いていた。近寄って見ると彼らの中に、一人の老人が雑っていた。襤褸を纏った乞食風ではあったが、風貌は高朗と気高かった。その老人がこんなことを云った。

「ここに小さな壺がある。が、普通の壺ではない。摩訶不思議の仙人壺だ。そうして俺は仙人だ、嘘だと思うなら見ているがいい。この壺の中へ飛び込んで見せる」

それから老人は立ち上り、一丈あまりも飛び上った。と、体が細まりくびれ、煙のように朦朧となり、やがてあたかも尾を引くように、壺の中に入って行った。

「見事々々!」と樵夫どもは、手を叩いて喝采したが、物慾の少ない彼らだったので、そのままそこを立ち去った。

よろこんだのは金兵衛で「こいつを香具師に売ってやろう。うん、一釜起こせるかもしれねえ」壺を抱えて山を下った。

さてその晩旅籠へ泊まると、早速怪奇が行なわれた。壺が音楽を奏したのである。金兵衛はとうとう発狂した。旅籠の主人は仰天し、この壺を役人へ手渡した。それを聞いたのが勝頼で「面白い壺だ、持って来るがいい」

で、その壺は勝頼の手で大事に保管されることになった。