Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
無いに違いない、貴様はなかなか気の利いた坊主だ、本来はこちらから身ぐるみ裸にしてやるべきものを、その手数をかけずに自分から進んで裸になったのは可愛ゆい奴だ、銭がなければ、二束三文にもなるまいが、この着物だけは持って行く……と申しまして、私の上から下までの着物――と申しましても襦袢ともに僅かに三枚なのでございますが、その三枚を持って行こうとしますから、私が、もしもしとその方を呼び留め申しました、呼びとめて申しますのには、あなたがそれをお持去りになるのは仕方がございませんが、仕方があってもなくても、この私はあなたのなさることは、お留め申すだけの力は一切ございませんが、どうかお情けにはそのうちの上着の一枚だけをお返し下さいますまいか、せめてそれだけでもございませんと、これから一足も進むことができないのでございます……と、懇ろに頼みましたところが、その方はそれを一向お聞き入れ下さらず、馬鹿め……着物がなくっても足があるだろう、足があって一足も歩けないということがあるかと申されました、よろしうございます、それではお持ち下さいませ……私が悪うございました、世間には一枚の着物さえ持たない人もあるのに、これまで三枚の着物を重ねていた私は奢っておりました、その罪で、あなたのために衣をはがれるのは、罪の当然の酬いでございます