Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
」
「では、お前は、わたしのお父様の旅をなさるあとをつけて、何か奪い取ろうとしたのですね」
「いや、その、ちょっとね、ちょっと行きがかりに、今いう、その、路用てやつを少々おねだり申したいと、こう思いましたばっかりなんでげすが、それが、その、みんごとしくじって、瓦っかけを抱かされちまったのが一代の失敗、これじゃ商売冥利に尽きるといったようなわけで、再挙を試みたが、さいぜん申し上げる通りの用心堅固、大津まであとをつけて、やっとの思いでこの一腰を拝領に及びました、そこで様子を窺って見るてえと、この大物の身上がすっかりわかりました。わかりましたけれども、このうえ押せば、こっちの足もとが危ない、それ故よんどころなく、この一腰だけを拝領に及んで引上げてまいりました。そこで、改めて今度はそれを御縁に、お嬢様のところへ伺いを立てに参上致した、と、こういったわけなんでございます」
「では、わたしの父親の方は用心堅固で、どうにもならないから、わたしの方は女の身だからどうにでもなると思って来たのかい」
「そういうわけじゃございませんが、そこは親子の間でいらっしゃいますから、何とかまたお話合いもできそうなものと、この一腰を証拠に、こうしておあとを慕って参りました、上平館てのへお伺いしてみたんでげすが――お嬢様は長浜へお越しになっていらっしゃる